日経新聞が「同日選見送りへ」と報じてから、各社が軒並み「同日選なし」と後追いしている。朝日新聞も6月10日に「衆参同日選は見送る方向で与党との最終調整に入る」とWeb版で伝えている。

「解散風」が吹き出してから、左派系メディアのあわてぶりは尋常ではなかった。朝日新聞は6月1日の社説で「首相『風』発言 解散権をもてあそぶな」と、思わせぶりな安倍首相周辺を批判した。

社説を読むと、朝日新聞が衆議院の解散による参議院とのW選を恐れているのが手に取るように分かる。朝日新聞はいろいろ書き殴り「解散」を否定しようとやっきになている。何とか世論を誘導しようと健気な姿だ(苦笑)。

朝日新聞がこれだけ必死に社説にまで書くのを見ると、解散されると与党が勝利すると読んでいるのだろう。野党が勝てそうだと判断しているなら、屁理屈をつけてでも「信を問え」と書くかだろうからね。

朝日は「(首相は)14年11月、17年9月と2度にわたり、野党の虚を突くかたちで解散に踏み切り、与党が大勝した」と、いかにも不意打ちのように書くが、どんでもない。ただただ、野党がサボっていただけの話。

2017年の衆院選では、朝日は小池百合子が希望の党を立ち上げ、民進党(当時)が合流すると決めた際には大喜びしていたではないか? 「勝てる!」と思ったのだろう。まあ結果はご存じの通り、小池の「排除発言」で失速したけど。選挙後には小池への恨み節と枝野賛美の記事ばっかり書いて、憂さを晴らしていたなあ。

衆議院は常在戦場と言われているのだから、選挙準備を進めるのも野党は怠ってはいけない。朝日はこっちもきちんと書いたらどうか。野党の政策論なしの「野合」による選挙対策をどう考えているのか? 選挙目当てに党を移ろうと画策する惨めな野党議員をどう考えているのか?

野党は政府・与党に対抗する政策をきちんと提示することが一番の選挙対策だろう。そうすれば国民はきちんと判断すると思うよ。ところが「何でも反対野党」は、旧社会党のように安住の地にしっかり腰を据えてしまっている。朝日はこっちを批判した方がいいのでは?

奇しくも立民・枝野は街頭演説で「輸出産業は、アベノミクスのもとで過去最高の利益を出している」と、安倍政権での経済政策を認めてしまった。第一次産業への所得補償に言及した中での本音発言。アベノミクスに代わる経済政策が出てこないわけだ(苦笑)。

野党がこんな状況なのと、朝日新聞が恐れていることを考えれば、やっぱり「衆議院解散、W選」が正解だと思うけどな。