今夏の参院選から議員定数が3増えることに伴い、自民・公明が歳費を月額7万7千円減額する法案を提出している。これに対し立憲民主党参院幹事長・蓮舫は「国民に定数を増やすことが本当に納得してもらえるかという根本の議論がない」と反対している。

参議院の議員定数増は一票の格差是正に伴うもの。格差をなるべく低く抑えようとすれば、「都会に多く地方に少なく」になる。ある程度はしょうがないけど、格差是正の名のもとに地方が置いてけぼりを喰うはめになる。現に鳥取・島根、高知・徳島は合区され、一県一人の参議院議員を出せない状況になっている。

こういうのを最小限にしようとすれば議員定数増の判断も当然出てくる。今回増える3議席は埼玉1と比例2だけど、蓮舫の東京は12(改選6)と最多の選挙区(東京も前回から改選毎1増えている)。

議員が増える分歳費を削減し、トータルの歳出を抑えようとするのは、ある意味当然のこと。蓮舫は自分の歳費が削られるのが嫌なのだろう。定数云々などは言い訳にしか聞こえない。じゃあ、地方の定数を大きく減らさず、一票の格差を抑える絶妙な案を出せやと言いたくなる。

そんな蓮舫だが、民主党政権時の「事業仕分け」の中心だったのは記憶に新しい。「2位じゃダメなんですか?」は有名だ。そんな蓮舫、自衛隊の制服(戦闘服含む)が高すぎると文句を言っていた。挙げ句に、「中国で作れば半額になる」的な暴言を吐いていた。本人は、もちろん暴言などと思っていないだろうし、中国様の役にたてると本気で思っていた節もある。

自衛隊の制服は誇りの対象で、ある意味自衛隊の基本である。また、戦闘服(迷彩服)は特殊で、赤外線式の暗視装置から見つかりにくいよう対赤外線加工が施されている。

これを中国作らせたら、自衛隊の機密が中国に漏れることになる。また、中国メーカが意図的に仕様違いものを作る可能性だってある。安けりゃいいってもんじゃないのだ。悪く言えば、国防機密を中国売ろうとしたも同然の発言だった。

こんな蓮舫が、自分の歳費が削られるのは許さない! とばかりに歳費削減に反対している姿は滑稽である。もし自衛隊の制服価格と参議院議員の歳費のどちらを下げるべきかと問われたら、オレなら「参議院議員の歳費」と即行で答える。

蓮舫の二重国籍問題の時、過去の発言がいろいろ取りざたされたが、その中の「在日の中国国籍のものとしてアジアからの視点にこだわりたい」があった(平成5年3月16日朝日新聞のステーションEYEキャスター就任記事)。

今になって思うと、これと「中国で作れば」発言はリンクしているように思えてしょうがない。邪推かな?