相変わらず「井の中の蛙」「お花畑」って感想しかない朝日新聞・国分髙史のコラム「多事奏論」。

5月8日に「『自衛隊合憲』25年 元首相秘書官、非戦の執念」のタイトルで、元社会党委員長で元首相の村山富市の秘書官(社会党職員)のことを書いていた。

村山が首相就任時に自衛隊を「合憲」と答弁、それを受けて社会党も党の方針としてそれを追認したことを悔やんでいるという内容。この秘書官は村山の「憲法の精神と理念の実現できる世界をめざし、国際協調体制の確立と軍縮の推進を図りつつ、国際社会で名誉ある地位を占めることができるように全力を傾ける」との言が忘れ去られていると言う。

国分もこれに大いに共感しているようで、「武力に依存しない国際関係を築く9条の理想や軍縮を正面から訴える政治勢力は、わずかになってしまった」と嘆く。

「憲法の理念」「9条の理念」って何? 「理念」で国際社会が動くのか? 現実世界を見れば明らかだ。「9条・9条」と唱えていれば平和になるのか? 別に「理念」を全否定する気はないが、「現実」の前には「理念」なんて吹き飛ぶ。

身近な生活面でもそうだ。近所で空き巣が発生すれば戸締まりを強化する。世の中に悪い人はいないという「理念」を持っていても、「現実」を見て戸締まりを強化する。当然のことだ。「現実」以上に「理念」を優先することは、ある意味愚かなことだ。

なぜ「9条の理念」をどこの国も採用しないのか? それどころか中国などは毎年軍事費を増やしている。北朝鮮はアメリカの気を引くためとは言え、またミサイルを打ち上げ始めた。この「現実」を見ずに、「理念」を唱えていれば飯が喰える朝日記者って楽でいいなあ。

「現実」社会の中で、「理念」で飯が喰えるのは新聞記者と国会議員(野党)、日教組・全教の教員くらいじゃないか。うらやましいぞ。