産経新聞は全国紙扱いされているとは言え、販売部数は約150万部余りで読売・朝日・毎日には大きく水を空けられている。まあ、新聞業界自体が斜陽産業と言える状態で、どこも部数減で経営的に苦しくなってきている。朝日新聞のように数々の捏造が、部数減に追い打ちをかけるという自業自得もあるけど。

産経新聞も例に漏れず、以前からいろいろ言われてきたが、2018年3月期は損失9億円以上の赤字に転落している。そんな産経新聞が「構造改革」という名の「リストラ」を行うという。

主な内容は、朝刊の2ページ減と所沢印刷所の廃止。もともと他紙に比べペラペラに薄い産経新聞がさらに薄くなる。広告数が圧倒的に少ないので、薄いのは広告の差との言い訳も苦しくなる。

所沢印刷所の廃止は、最終版が早くなることを示す。そうでなくても最終版が早く、スポーツ(特にプロ野球)結果が途中までしか載らないのは日常茶飯事。下手をすると締め切りの早い地域では、試合の前半しか載らないなんてことになるかも。

さらに、元々記者数が少ないのに人員削減も。2019年度の新卒内定者は、わずか3人だという。産経新聞の論調とまったく違う共同通信の配信記事が当たり前のように混在している「変」な紙面が、より深刻化する見込み。

実はうちも産経新聞を購読して「いた」が、既に止めている。これは紙面内容などとは関係なく、販売店の問題。うちの地区には産経新聞の販売店がなく、毎日新聞の販売店に配達を委託している(この専売販売店が非常に少ないのも産経新聞の弱み)。この毎日新聞の販売店が、いい加減すぎて呆れてしまったのが原因。

アポを無連絡ですっぽかすなど当たり前。何と、3度もすっぽかされた(唖然)。苦情を言うと社長が逆ギレ気味に「配達してやってるんだ」的な物言い。こんな販売店と誰が付き合えるか! 新聞販売店は地域独占が認められているため、この販売店以外から産経を取ることはできないので、残念だがしょうがない。

現在は同時に取っていた上毛新聞も止め(その販売店からだったので)、新聞を取っていない。でも、ネットで各紙それなりに読めるので、結果的に思ったほど不自由をしていない。ただ1点、お悔やみ情報が入手できなくなったことだけは困っている。

もともと産経新聞のお悔やみ情報が不十分だったので上毛新聞を取っていた。群馬県では産経にお悔やみ情報を載せる人が非常に少ない。まあ、これも産経が全国紙扱いされてない証拠かもね。

ところで、新聞やTVが「オールドメディア」と呼ばれるようになり、ネットを中心に様々なソースから情報を入手できる時代になった。それらを見比べることで、自分で物事を判断できる。オレも、もちろん朝日も毎日も産経も目を通す。

「情報は自分たちのもので、それを自分たちの都合に合わせて発信する」という「オールドメディア」の古いビジネスモデルが崩壊したことを意味する。「新聞紙」という言葉も「死語」になるかもしれない。

産経新聞がどう立ち直るか、それとももっと廃れていくかは不明だが、朝日新聞のように不動産屋になるのは惨めだよ。