群馬県立公園「群馬の森」の朝鮮人追悼碑をめぐる訴訟について2回ほど書いたが、朝日新聞が社説で取り上げていたので、それについて。
 「群馬の森の朝鮮人追悼碑問題
 「上毛新聞記者の余りのレベルの低さに唖然

2月18日の社説「追悼碑判決 安易な規制への警鐘だ」がそれ。判決の中身は以前書いた通りなので省き、朝日新聞の変な言い分について。朝日新聞は、
「憲法や歴史認識など論議を呼ぶ問題にかかわるのは避け、なるべく封じ込めたいという、近年、自治体などに広がる空気の表れだろうか」
と嘆くが、まやかしだ。

政治的中立であるべき自治体が、特定思想の「善し悪し」を論じたら朝日新聞は何と書くだろうか? それが右側・保守側だったら、目くじら立ててがなり立てるだろう。「自治体は政治的に中立であるべきだ!」ってね。

また、朝日新聞は「表現の自由が揺らいでいる」と何の進歩もなく言う。今回の問題は表現の自由の問題ではなく、設置条件を守っていたか否かだけ。「碑を守る会」側が「政治的行事」をした言い訳に「表現の自由がぁ~!」と主張しただけの話。

本質をはき違えるな! と言いたい。

朝日新聞の思想に沿った意見は「表現の自由」だが、反対の意見は「ヘイトスピーチ」だ。朝日新聞の思想に沿った内容が規制されると「息苦しい社会」だ。このような見苦しい論調はもうやめたらどうだ。同じ内容でも言う団体・個人によって評価が180度変わる朝日新聞。だからダブスタだと言われる。

判決は確かに「更新不許可取り消し」だが、本質は約束を守っているか否かでしかない。守ってないと認定されたのに敗訴した群馬県側の裁判手法のまずさだけ。これを「表現の自由」だとか「息苦しい社会」などと話を広げ、印象操作するような社説はいつものこととは言え、朝日新聞らしいと思ってしまう。