「2016ユーキャン新語・流行語大賞」が発表され、そのトップ10に「保育園落ちた 日本死ね」が選ばれ、肯定派、否定派双方の議論が活発だ。

最初に言っておくが、オレは「否定派」だ。理由は簡単。子供たちに何と説明するのか?

肯定派は「特定個人に向けられていない」「比喩だ」「悲痛な叫びだ」とか言っている。元の発言主の真意が例えそうであっても、世の中に大きく取り上げられ(流行語大賞)、子供たちの目に触れた場合に悪気なく、安易に「◯◯ちゃん死ね」などと誤用される恐れが多い。

当然「そんなこと言っちゃダメ!」と注意するだろうが、「じゃあ、TVで言ってるのはいいの?」と聞かれたら、何と説明するのか?あれは「比喩だ」「悲痛な叫びだ」とでも説明するのか?

子供の世界を甘くとらえてはいけない。世の中に出回る言葉の意味を問わず使うのが子供たちだ。もちろん悪気はない場合が多いが。

「日本死ね」などという言葉を流行語として表彰する異常さを、異常と感じないのは、この言葉を政治的に利用しようとした勢力から見れば大成功といったところか。

朝日新聞・伊丹和弘の当時の意見を書いておこう。「批判するときほど冷静に。一番やってはいけないのは、死ね、殺す、殴るなどの言葉を使った段階で正当性を失う」と言っていたのに、これが政治的に使える!と考えた瞬間に、「あの日本死ねには党派性がない。子育て世代の悲痛な叫びであるゆえに大きな共感を生んだ」だってさ。
(「朝日新聞の記者ってどうしてご都合主義なのか?」参照)

自分の日頃の言論を変えてまでも、政治的に利用した朝日新聞記者。結局、こういう連中が集まって喜んでいるだけ。こういうことも、この言葉を流行語として表彰することには反対だ。

それに、流行語大賞自体がもう不要だ。即刻やめた方がいい!

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