女子5000m
陸上女子5000m予選で、密集した集団の中でハンブリン(NZ)が転倒。すぐ後ろで巻き込まれたダゴスティノ(米国)がハンブリンに手を貸し、ともに立ち上がって走りだしたが、右膝を痛めたダゴスティノが再び転倒。今度はハンブリンが手を添えて一緒に走りだした。2人は励まし合いながら完走したが、16人中15位と16位だった。

「これが本当の五輪精神だ」と世界中で讃えられた。当初は2人とも予選敗退だったが、救済措置によりともに決勝進出が認められた(転倒の影響を受けたオーストラリア選手も救済)。

ハンブリンは「何が起きたのかと思ったら、手をかけられ『五輪だからゴールしなきゃ』と言われた。一生忘れられない」

ダゴスティノは「転んだ時は本能的に彼女を助けたけれど、神様が自分の心をそうさせたのだと思う。今回の五輪で経験した全ての時間はレースのパフォーマンスを超えたものになった」

*ダゴスティノは右膝の負傷のため、決勝を棄権した。