オレが学生の頃から言われている言葉に、「歴史は暗記もの」というのがある。こんな言葉ができてしまったことが、日本の歴史教育の失敗を示している。

本当に「歴史は暗記もの」なんだろうか??

更に、「鳴くよ(794)ウグイス平安京」「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」など、イベント年を暗記するための絶妙な語呂合わがある。これも、日本の歴史教育の失敗を示すものである。

歴史とは時代の流れであって、その流れの中でどういうイベントがあったかを確認・理解しなければならない。平安京遷都が794年とか、鎌倉幕府の成立が1192年というのは、その時点での歴史の流れの結果である。

この流れを理解しないで、イベント年のみ覚えても、まったく楽しくない。苦痛なだけである。

本来歴史とは、この流れを理解すれば非常に楽しいものである。

なぜ桓武天皇は奈良の都(平城京)を捨てて、平安京に移ったのか?(その前に長岡京があるけど。)なぜ貴族中心の世の中に武士が起こって、さらに政権まで取ってしまったのか?

このことを理解せずに、794年とか1192年とかだけを覚えても、あんまり意味がないと個人的には思う。

結局、歴史のテストに、こういう本質を問う問題が少なく、イベント年は?みたい問題が多いから、みんな必至になって暗記するのである。だから「歴史は暗記もの」なんて言葉が生まれ、暗記の苦痛から逃れるために、語呂合わせが生まれるのである。

日教組も、反日の丸・君が代ばかりに一生懸命にならないで、こういう本質論も議論した方がいいんじゃないの??

*鎌倉幕府の成立をいつにするかは、いくつかの説があるが、本記事の本質ではないので、今回の語呂合わせを使った。